SIMカードの役割をおさらい
まずは、SIMカードの役割をおさらいしておきましょう。
SIMカードは、通信事業者や加入者を特定するための契約者情報、電話番号などが記録されている小型のICカードで、端末をネットワークに接続する際の認証に用いられます。スマホにSIMカードを挿入することで、契約先の通信事業者の回線を使用して、通信や通話を使用できるようになります。

デュアルSIMって?
デュアルSIMは、SIMカードを1台のスマホに2枚挿入して使用できる機能のことです。デュアルSIMを使用すると、2つの回線を切り替えてデータ通信をしたり、2つの電話番号を保有したりできるようになります。

大岩さん
デュアルSIMを使用すると、1台のスマホで2つの電話番号を保有することが可能です。仕事とプライベート、大手キャリアと格安SIM、海外旅行や海外出張の際に、国内SIMと海外SIMなどの使い分けも可能となります。
デュアルSIMのメリット
デュアルSIMを使用すれば、電話番号や通信回線の使い分けができたり、海外へ渡航の際に便利に使用できたりと、様々なメリットがあります。デュアルSIMのメリットをそれぞれ見ていきましょう。

電話番号の使い分けができる
デュアルSIMを使用すれば、1台のスマホで2つの電話番号を使い分けできます。プライベートと仕事で電話番号を使い分けるといった使い方が可能になります。
なお、多くの機種においては、SIMカードの切り替え不要で、2つの電話番号を同時に持つことができます。

通信回線の使い分けができる
デュアルSIMを使用すれば、電波状況によって、通信回線の使い分けができます。
例えば、電波が繋がりづらいところで、別のキャリアの回線を使用するといった使い方が可能です。

通信料の節約になる可能性がある
デュアルSIMで2つの回線契約を上手く組み合わせれば、毎月のスマホの通信料が節約できる可能性があります。
例えば、大手キャリアをメインで使用したい方も、サブで格安SIMやサブブランドを契約して、大手キャリアを低容量のプランに切り替えることで、全体として通信料が安くなる場合があります。ただし、組み合わせによっては通信料が高くなることもあるので、契約方法や料金については、事前によく確認しておきましょう。

海外への旅行や出張で使用できる
旅行や出張で海外へ渡航する際には、普段使用しているSIMカードに、海外用のSIMカードを追加する使い方ができます。
海外でデータ通信を使うとなると、現地で新たにスマホを契約したり、海外用のモバイルルーターを契約したりといった方法もありますが、デュアルSIMを使用すれば、お手持ちのスマホにSIMを追加するだけで、海外での通信手段を確保できます。
デュアルSIMの注意点
便利なデュアルSIMですが、いくつか事前に確認しておくべき注意点もあります。デュアルSIMの注意点をそれぞれ見ていきましょう。

デュアルSIMに対応していない機種もある
すべてのスマホがデュアルSIMに対応しているわけではありません。デュアルSIMで使用するためには、デュアルSIM対応のスマホが必要です。
お手持ちのスマホがデュアルSIMに対応しているかについては、製品ページのスペック表などで確認しましょう。

microSDカードが使えなくなる機種もある
2枚目のSIMカードと、microSDカードをセットするスロットが、共用になっている機種もあります。こうした機種は、デュアルSIMで使用するためにSIMカードを2枚セットすると、microSDカードが使えなくなります。
デュアルSIMとmicroSDカードのどちらも使用できる機種もあるので、必要な方はスマホを購入する際に確認をしておきましょう。

SIMロック解除が必要な場合がある
国内の携帯電話会社で購入したスマホの場合、不正使用の防止などを目的に、他社の回線で使用できないようにSIMロックがかけられている場合があります。
2枚目のSIMカードを追加する際には、SIMロック解除が必要になる場合があります。SIMロック解除は、各社の会員ページからWeb手続きが可能です。

大岩さん
大手キャリアを使用したい方が、格安SIMを組み合わせることで、通信料金を節約できることがあります。2枚目のSIMカードと、microSDカード用のスロットが共用の場合、microSDカードが使えなくなる機種があるので注意が必要です。