スマホのメモリ不足が招く影響
スマホは高機能・多機能化を続けてきたといえます。スペックが上がるのに比例して、処理する情報量も大きくなってきました。
画像や動画のファイルサイズが大きくなり、使っているうちに「メモリ」がいっぱいになる可能性が高くなったともいえるでしょう。
メモリがいっぱいになり容量が不足すると下記のような影響が出る可能性があります。解消する方法をのちほどまとめますので、困っている方は参考にして解消を試みましょう。

- スマホの動作(処理速度)が遅くなる
- フリーズやクラッシュする回数が増える
- アプリの立ち上がりが遅くなる
- アプリのダウンロードができなくなる
- OSのアップデートができなくなる
そもそもスマホのメモリとは?ストレージやCPUとの違い
スマホをスムーズに動作させるための短期的・一時的な記憶領域を「メモリ」と呼びます。
Random Access Memoryの略称で「RAM(ラム)」と表記される場合もあるでしょう。GB(ギガバイト)の単位で表現されるメモリの容量によってスペックが測られます。
またスマホのメモリと似たような場面で、「ストレージ」や「CPU」などの言葉が使われます。ファイルを保存したり処理したりするのに重要な役割をそれぞれが果たしており、違いを理解することがスマホの不調を解消するヒントになるでしょう。

ストレージとは?
データを保存するための領域がストレージと呼ばれます。Read Only Memoryから「ROM(ロム)」とも呼ばれます。ストレージの不足は保管スペースの不足を意味します。
そのため新しいアプリの取得やデータのダウンロードができなくなる可能性が高まるのです。
メモリとストレージの違い
作業机をイメージするとわかりやすいかもしれません。一時的にデータを置いておくメモリを机の上だと考えてみましょう。机の上が広い(=メモリが大きい)ほど、同時に作業できる仕事量が増えます。
対するストレージは、机の引き出しに例えるとわかりやすいです。引き出しの容量が大きい(=ストレージが大きい)と、保管できるデータやファイルの量や数が増えます。
またデータやファイルをストレージに保存すれば、多く保存できるのに加えて、スマホ本体への負担が減り処理が安定する効果も期待できるのです。
机の上に置いているものを引き出しにしまっておけば、作業がしやすくなるのと同じだとイメージしてみましょう。
CPUのオーバーワークにも注意
スマホの心臓部ともいわれるのが「CPU」です。日本語にすると「中央演算処理装置」の意味ですが、車のエンジンのような役割だと考えるとわかりやすいかもしれません。
メモリやストレージだけでなく、CPUもスマホの処理に大きく関わっています。オーバーワークなどによってCPUが十分に機能しないと、負荷の大きな作業(動画視聴やゲームなど)がうまくできず、動作が重く感じたりアプリが落ちたりするかもしれません。

べろりかさん
スマホのメモリ(RAM)とは、短期的な記憶領域のことで、スムーズな動作に重要です。
ストレージ(ROM)やCPUも重要で、データの保存や処理に重要な役割を果たしています。
スマホの不調解消のために、それぞれの違いを理解しておきましょう!
スマホのメモリを確認する方法
Androidの場合、スマホのメモリの使用状況を確認する方法は機種によって異なります。また、iPhoneの場合は公表されていません。
そのため、購入前にメモリのサイズを確認しておくと良いでしょう。例えば、UQモバイルで販売しているスマホのメモリ(RAM)は以下の通りです。

機種 | メモリの容量 |
---|---|
Google Pixel 7 | 8GB |
Google Pixel 6a | 6GB |
Xperia 10 V | 6GB |
Galaxy A54 5G | 6GB |
iPhone SE(第3世代) | 不明 |
一般的に、スマホはメモリが4GB~6GBを通常モデル、8GB以上をハイスペックモデルと分類しています。
RAMは後から増設できないので、スマホを選ぶ際はスペックを確認して、RAMの数値が大きい機種を選ぶと良いです。
スマホのメモリ不足を解消する方法
スマホのメモリ不足は、さまざまな不具合につながる可能性があります。解消する方法の代表例を下記にまとめてみました。試して不具合の解消にチャレンジしてみましょう。
ただし詳しい手順や操作方法は、スマホの機種やOSによって異なります。メーカーのホームページや取扱説明書なども参考にしながら、作業を進めるのがおススメです。

不要な写真・動画・音楽などのデータを消去する
メモリ不足を解消するために「不要なデータを消去」する方法があります。
たとえば写真・動画・音楽などは、スマホを使っていくうちに蓄積されやすいデータといってもいいかもしれません。スマホの不具合を感じたら、不要なデータがないか確認し、思い切って消去してはいかがでしょうか。
メモリ不足による不具合の場合、解消につながる可能性があります。
キャッシュを削除する
不要なデータとして「キャッシュ」も消去候補に挙がってきます。キャッシュとは、次回使用時の表示速度を上昇させるために一時的に保存されたデータ(または保存する仕組み自体)を指します。
たとえばアプリの設定情報やWebサイトの画像などがキャッシュとして保存され、同じ操作をした時にスムーズに利用できる仕組みになっています。
しかしキャッシュが溜まっているのは、スマホが不具合を起こしている原因の場合があります。アプリやWebサイトを利用する時に時間がかかる場合がありますが、溜まっているキャッシュを一度消去してみると不具合が解消される可能性はあります。
使わなくなったアプリを消去する
また使わなくなって不要になったアプリを消去するのもメモリ不足解消につながります。
App StoreやGoogle Playで購入した有料アプリの場合、不要になった際にアンインストールをしたとしても、必要になれば再度ダウンロードが可能です。
課金コンテンツが再ダウンロードできない場合など例外はありますが、アプリ自体を購入しなおす必要は基本的にはないでしょう。
また動作不良で応答していないアプリがメモリの容量を減らしている場合があります。
アプリ自体を消去しないまでも、応答していないアプリを「設定」アプリなどから強制終了して停止させてみるとメモリ不足の解消につながるかもしれません。
データを消去せずにメモリ不足を解消する方法
「消去」をするとなくなってしまいますが、なかには「消さずに取っておきたい」データもあるでしょう。消去したくない大事なデータは、別の場所に保存するのがおススメです。
下記の方法でデータを消さずにメモリ不足を解消してみましょう。

SDカードに移動する(さし替えれば保存容量は無限に)
Android端末によっては、スマホにSDカードをさして使用している方も多いのではないでしょうか。端末内に溜まっているデータをSDカードに移動させれば、データを消さずに済みます。
またカメラで撮影した動画や写真の保存先を、内部ストレージではなくSDカードに変更しておくのもおススメです。頻繁にデータを移動する手間が省けるでしょう。
さらにSDカードを新しいものにさし替えれば、保存容量を無限に増やすことも可能です。
また外付けのカードリーダーを使えば、iPhoneでもSDカードにデータを保存できます。保存容量や転送速度の違いでさまざまなSDカードが売られているため、自身の用途にあったものを選ぶようにしましょう。
USBケーブルなどでパソコンに接続してデータを保存する
データを保存する別の場所としてパソコンを利用する方法もあります。USBケーブルなどでスマホをパソコンにつなぎデータを移動させてみましょう。
外付けのハードディスクドライブやUSBフラッシュメモリなどと同じ要領で、スマホをパソコンにつなぐとフォルダが表示されてドラッグ&ドロップでファイルもしくはフォルダを転送できるのが一般的です。
パソコンに転送・保存できたのを確認してからスマホ内のデータを消せば、メモリ不足を解消できるでしょう。
ただし使用するスマホがiPhone※1かAndroid※2か、またパソコンがMacかWindows®かで細かい手順が異なります。
スマホだけでなくパソコンのメーカーのホームページなども参考にしながらデータ移行を行うのがおススメです。
- ※1 参考
- ※2 参考
クラウドサービスを利用すればデータの移行作業もなくせる
データを保存する別の場所に、クラウドサービスを利用する方法もあるでしょう。クラウドサービスを利用すれば、自動的にデータが保存され、移動作業も必要なくなります。
Dropbox®やOneDriveなどのパソコンで使っているサービスと同じものを使うと、パソコンでもすぐにデータが開けて便利かもしれません。
またiCloudやGoogleドライブなど、AppleやGoogleが提供するクラウドサービスを使えば、ファイルだけでなくID情報などもアカウントに紐づけてバックアップが可能です。
こまかい仕様や料金体系などが各サービスで異なるため、それぞれのホームページなどで比較してみましょう。
データ容量の大きいスマホに買い替える
思い切ってデータ容量の大きいスマホに買い替えることもひとつの手です。スマホを使い続けていると、内部で情報を処理する部品が古くなったり、壊れたりして処理能力が落ちる可能性があります。
データ容量の大きいスマホは、より高性能なハードウェアも搭載しているため、買い替えることで処理速度や動作のスムーズさの向上を期待できます。
また、容量が増えれば、より多くのデータやアプリを保存できるため、メモリ不足の問題が解消される可能性があります。

近年のアプリやメディアコンテンツはサイズが大きくなっており、大容量スマホであれば快適に利用可能です。長期的な視点で考えると、将来的にも容量が増えるデータやアプリに対応するためには大容量スマホが有利といえます。

べろりかさん
メモリ不足を解消するには、不要なデータ削除やキャッシュを消去するだけでなく、SDカードやパソコンへのデータの移動やクラウドサービスを利用するといいでしょう。
また、データ容量の大きいスマホに買い替えることも、有効な解決手段です!