Wi-Fi(ワイファイ)とは?
「Wi-Fi(ワイファイ)」とは、無線通信技術のひとつで、多くのデバイスが円滑に接続できるように設けられた統一規格です。「Wireless Fidelity」の略からきた名称であり、デバイス同士が相互に接続可能かを保証するためのマークの役割も果たしています。
またWirelessと聞くと、無線LANをイメージされる方もいるかもしれません。無線LANは、LAN(Local Area Network:限られたエリア内での通信設備[インフラ])に無線で接続する技術を指す言葉であり、赤外線やレーザーなどの技術も含んでいます。
同じ意味合いで使われているケースも見られますが、無線LANとWiFiが厳密には違うのを覚えておいてもよいかもしれません。

Wi-Fi(ワイファイ)の規格と周波数の種類
WiFiの規格にも種類があります。米国電気電子学会(IEEE)の802.11をベースに技術開発が進み、「Wi-Fi 5」と表現される「IEE802.11ac」が現在の主流になりました。
今後は次世代高速規格「IEE802.11ax」(Wi-Fi 6)の普及や「IEE802.11be」(Wi-Fi 7)の開発が進むでしょう。

▼WiFiの規格
規格名 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6E) | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz/6GHz |
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz |
IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5) | 6.9Gbps | 5GHz |
IEEE 802.11n(Wi-Fi 4) | 600Mbps | 2.4GHz/5GHz |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz |
各規格では通信速度が異なるほか、利用される周波数帯に違いがあります。
周波数帯は、主流である2.4GHz帯、5GHz帯に加え、2022年9月より6GHz帯が追加されたため、現在は3種類あります。なお、各周波数それぞれ特徴が異なります。
▼各周波数の特徴
2.4GHz帯 | 遠くまで電波が届きやすい 障害物がある環境でも電波が届きやすい |
5GHz帯 | 家電やBluetoothなどとの電波干渉がほとんどない |
6GHz帯 | 利用者が少なく、通信の混雑や干渉が少ない 快適なWiFi環境を得られる |
2.4GHz帯は障害物に強く、電波が遠くまで届きやすいですが、家電やBluetoothと電波干渉を起こしやすいデメリットがあります。
5GHz帯は家電やBluetoothとの電波干渉が少ないですが、障害物があると電波が届きにくくなります。また、安定して通信できる距離も、2.4GHz帯に比べて短い傾向です。
2022年9月より追加された6GHz帯は、開放されたばかりの周波数帯域です。2.4GHz帯や5GHz帯に比べて通信の混雑や干渉が少なく、より快適な通信ができるでしょう。
WiFiネットワークに接続する時には、2.4GHz帯と5GHz帯、対応済みの機器・通信環境によっては6GHz帯も含めて接続する周波数帯を選べることが多いので、通信環境や目的に合わせて使い分けをしてみると良いでしょう。
- ※「WiFi」については、下記の記事でさらに解説しています。
Wi-Fiとは?Wi-Fi初心者も気になる基本を解説します!
スマホをWi-Fi(ワイファイ)に接続するメリット
WiFiにつなげば、スマホでできることが増え、さらに悩みが解消される場合があります。例えば下記のようなメリットが挙げられます。


複数台同時接続で、家電を外出先からでも遠隔操作できる
WiFi接続で便利になる家電が多く発売されています。テレビの操作をスマホでしたり、冷蔵庫の温度設定や製氷タンクの水切れチェックなどをスマホからでも可能になるのです。
またプリンターとも接続してみましょう。パソコンを介さずにスマホから写真やテキストを直接プリントアウトできるようになります。

スマホの通信料・通話料が節約できる
スマホだけで通信するとデータ使用量の上限が気になる方もいるでしょう。上限を超えると通信制限がかけられたり追加で容量を買ったりしなければなりません。
しかしWiFiに接続すれば、スマホのデータ使用量が増えないので悩みも減らせます。さらに通話をアプリですれば通話料も節約できるでしょう。

スマホ(LTE回線)と比べて通信速度が速くなる場合がある
2021年6月現在においてスマホの通信システムの主要なのが4G(LTE)です。
4Gでも高速通信が十分体感できているかもしれませんが、WiFiの方がより高速な通信ができる場合があるといわれています。
ただしあくまで理論上の話であり通信環境や時間帯によって変化しますので注意しましょう。

オンライン対応ゲームなどが無制限で楽しめる
持ち運びできるモバイルルーターか、自宅や職場に据え置くホームルーターのいずれかでWiFiを使うのが一般的でしょう。特にホームルーターは、電話回線と接続すれば上限なく通信ができます。
オンライン対応ゲームなどは通信量が多くてスマホだけではすぐに通信制限がかかっていないでしょうか。ホームルーターを介したWiFi接続で悩みを解決しましょう。
- ※一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります。